自句自解 俳句春秋・2016・冬

俳句春秋     上泉呑海

狼の最期、それからの占領期

現在、日本に狼は存在しない。絶滅したからである。掲句の「狼」を私は、三島由紀夫、江藤淳、村上一郎らのメタファーとして使った。現代のふやけた飽食の時代に生きてなんぞいられない男たちである。狼の死後、日本は精神的にも占領期が続いている。(季語・狼)

 極月(ごくげつ)の海軍カレーに浪の音

 十二月八日は開戦日である。日本で最初にカレーが出されたのは海軍であり、戦前から海軍では毎週金曜日にカレーが提供されている。昨年、海上自衛隊横須賀地方総監部のトップと会食したが、その際、出されたのも海軍カレーであった。(季語・極月=十二月)

 去年(こぞ)今年(ことし)まだガラケーで押し通す

 俳句では俳諧味という言葉がよく使われる。俳句ならではの、可笑しみである。この句は俳諧味があるというほど上等ではないが、私としてはめずらしく息を抜いて作った。(季語・去年今年)

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